昨今、ブラック企業や違法労働が慢性的な問題となっていますが、介護業界も例外ではありません。業界全体として人手不足が叫ばれ、無茶な労働環境が広がっていますが、その中でも特に「ブラックな介護事業所」も存在します。そういった事業所には、いくつかの特徴があります。
まずは「労働時間」です。人手不足による長時間労働が問題になっていますが、その際も残業代が正しく支払われる必要があります。しかし、残業代が30分刻みだったり、タイムカードだけ切ってからサービス残業させられたりする場合はブラックの可能性が高いです。
また、「休日」の取り方についても、有給を自由に使用できない、シフトを勝手に変えられる、連勤があまりに長く続くなどの場合は、労働基準法違反になります。それだけでなく、介護職員や利用者との人間関係についても、人手不足による過酷な労働やストレスにより、パワハラやいじめが横行していることもあります。
「利用者によるハラスメント」に対しても、上司が適切な対応をしてくれない、職場に相談できる人がいない場合は、あなたにとって良い環境であるとは言えないでしょう。こういった事業所は、しばしば面接や求人において、人材不足や労働環境の悪さを隠すために嘘をつくこともあります。「アットホームな職場」や異常な好待遇を謳うなどです。
こういった事業所を見分けるには、就職前に可能であれば職場見学もして、実際の様子をよく観察してみましょう。あるいは実際に働く中で疑問が生じた場合は、労働基準法を信頼し、不安な場合は労働基準監督署や法律事務所などに相談することを覚えておきましょう。